talbot one plywood kitに付属するすべてのパーツです。
箱によって微妙にサイズにばらつき±1mmほどあるので、キットごとにパーツを削りシールでサイズ合わせをしております。4つの色のシールが張ってあるのですぐにどの場所のパーツかわかるようにしています。 接着の前にシールはずしてください。
塗装前にスピーカーユニットが入る前面の穴等 バリが出ている場合はヤスリがけをしておきましょう。
製品によってはコバの部分に製造上の小さな穴が空いているものもあります。
できるだけ綺麗なものを選んでおりますが。完璧な状態の素材が店頭でもほとんどないためこの点ご了承ください。接着の際にエポキシ樹脂を爪楊枝で入れていただけると塗装後 全くわからなくなります。 音質には全く影響ございません。
あまりに汚いものや、羽目合わせが悪いものはご連絡ください。代用品お送りします。
(接着したがもう一度中開ける場合の方法を最後に追記しました。)
1.接着剤の使い方
組み立ては焦らないで、まずはじめに接着剤の使い方、硬化速度をなんとなく掴んでおきましょう。
一生のうちにエポキシ樹脂を使ったことがあるのか ないのかは いろんなものの接着に左右します。
何らかの厚紙に同じ分量の液をこうやって出してみます。
これを混ぜ合わせた接着剤の量が15-30分で固まる接着剤の量です。
しっかり混ぜ合わせることが大切。
きちんと混ざっていないと硬化不良を起こします。
しばらく置いて見ましょう。
30分もすればカチカチです。
接着剤についてきたヘラは、固まった接着剤も剥がしとれます。
接着剤が固まってからはがし取りましょう。
毎回この出した分量を使い切り、 また新たな場所に混ぜ合わせるという作業をします。
足りなくなったから継ぎ足しは絶対やめてください。
固まりだしたものと新しい液がごっちゃになってしまいます。
固まったものを見てみましょう。
どうでしょうか?
全くそのまま体積も減らずカチンコチンになります。これがエポキシ樹脂です。
硬化しても痩せないため(体積が減らないため)パテとして利用できます。
titebond等の強力な木工用ボンドでも製作可能ですが、硬化時に体積が減少します。
なので密閉型を作るにあたってこの体積が減らないという性質が重要になります。
この接着剤さえあれば密閉型のtalbot oneは完成してしまいます。
2 塗装
最初に塗装しておくとあとが楽です。
接着してから塗装したほうが楽という方もいらっしゃるため、どちらでもお好きな方法で試してみてください。
おすすめの塗料は水性のマット(光沢なし)。筆を洗うのが簡単で、多少接着剤がついても上から塗ればわからなくなります。マットなので刷毛のあともわかりにくいです。
セリアで購入できるアースホワイト、スモーキーグリーンがおすすめ。
百円均一の塗料なので、心配されますが、容量が小さいだけで、品質はすごく良いです。 筆もこの刷毛セリアで購入できます。ポイントは水で薄めないでそのまま塗装していくこと。木肌のザラザラ感がなくなっていきます。
なので刷毛は乾燥した状態で使い、すぐ洗い 乾かすです。
塗れたままの刷毛でもある程度乾いていれば大丈夫ですが、水分を沢山含んだ状態の歯けで塗装すると、水っぽい塗装になり、色ムラの原因になります。 乾燥した刷毛で原液のままつかえばほんとにきれいな塗装が可能です。
こんな感じに 欲を言えば3回ぐらい….いや4回 塗ると非常に綺麗な肌面になります。 少し毛羽立っているところは塗装したあと軽くヤスリがけ そして塗装というふうに層を重ねていきます。もちろん接着面以外はあとからでも塗装できます。
スピーカー面のみアースホワイトです。あとはスモーキーグリーン。
ぜひ皆さんの好きな色に塗ってみてください。
このように箱のサイドやパーツのサイドはまだ塗らなくていいです。サイドを塗ってしまうと、入らなくなるので塗ってしまった場合は削ってください。
作っていく過程で塗っていきます。
この段階でバリのようなものはヤスリで磨いておきましょう。 80番のヤスリを入れてますがセリアにヤスリセットが320番手までセットで売ってます。320番手を使うと肌面が綺麗になります。
コバの部分に塗装がはみ出していると、入りにくくなります。
その場合はコバ(板のサイド)をしっかりヤスリがけしてください。
接着剤を付ける前にもう一度入るか確認してください。
箱は真中部分がたわみで狭くなっている場合があるので、箱の真ん中を広げるように指でしてやると、すんなり入ります。
無理に入れようとすると、箱にクラックが入ってしまうので十分ご注意ください。
もう一つの方法は
この様に先に接着してから塗装も可能です。
その場合はこの角に接着剤がたまらないように、ヘラで綺麗にはみ出した接着剤を取ってください。
塗装時にもこの角に塗料が貯まるので注意しながら塗れば大丈夫です。
どちらでもやりやすい方法で試してみてください。
材料のサイド(コバ)に塗料が重なると箱が入りにくくなるので、もしかしたら接着してから塗装されたほうが楽かもしれません。
塗装のtipsとしては
右3度塗り 左4度塗り 塗れば塗るほどシルキーになっていきます。木肌がどんどん消えていきます。
付属のヤスリは80番手なのですがcolor kitに付属した320番手のヤスリで
2度塗り3度塗りぐらいで軽く肌をなでてから更に4度塗りをすると木肌が全く見えなくなってきます。
液たまりとして盛り上がった場合はカッターなどでも簡単に取れます。
こだわればきりがない塗装ですが是非楽しんでみてください。
3 スピーカー面の接着
接着剤をスピーカー面のサイドに塗っていきます。
内側に4mm凹まして接着してください。紙に3-4mmのラインを引き、簡易定規として使用すると正確に後ろに下げれます。
デザイン上のアクセントになるため、後ろに3-4mm下げるかは自由です。
このように若干隙間が出てくるものもありますが、塗装でわからなくなります。
大きな隙間がある場合は接着剤で詰めて はみ出た分を固まる前にきれい拭き取ってください。接着剤は体積が減らないため拭き取らないとその状態で凸になります。
この隙間を埋めておくと塗装した時に接合部がわからなくなり美しく仕上がります。
密閉型のスピーカーを制作するため、裏から隙間に接着剤を入れていきます。
この様に全体的に隙間を埋めてください。
初回ロットについていました 補強パーツ4つは
取り付けていただかなくて結構です。↓このようなパーツです。
追加の塗装です。3-4mm 後ろに下げた理由がこれ、立ち上がりを白く塗ります。
隙間が大きい場合は接着剤をパテ代わりにして爪楊枝で押し込んで間を塞いでください。
サイドを白く塗れたら、仕上げです。
最後に箱のコバ部分を塗ると綺麗にぬれます。
一気に仕上がった感じが….
4 スピーカーユニットのインストール
接着の前に一度はめてみましょう。
このように斜めに入れて線が下になるように入れます。
ぴったり収まると思います。
念のためにはんだ付けがしっかりされているか確認してください。
接着前に音を出してみましょう。
ついてきたスピーカーケーブルをアンプにつなぎスピーカーから音が出るか確認してみてください。
多分スカスカした頼りない感じの音が出ていると思います。
スピーカーケーブルの黒線がある方がプラス(赤)です。
この写真スピーカーからのケーブルが見えないところで反転していますが、右側がプラス(黒線ありのケーブル)です。
音が出ること確認できましたら、取り付けです。
スピーカー ユニットの接着する面(フランジ部分)をヤスリで軽く磨いてください。
金属に傷をつけることで、接着力が上がります。
接着剤をスピーカー面の70mmの穴の輪郭につけていきます。
スピーカーユニットの穴にバリ(とげとげした切り口)が出ている場合は付属のサンドペーパーでヤスリがけしてください。そうすることでスピーカーと面で接着できます。塗料が剥がれてもスピーカーユニットのフランジで見えなくなります。
密閉型なのでぐるりを一周するように。
一周回りました。
前回練習したような角度でユニットを入れていきます。
(この写真は接着剤塗る前ですが、この角度で取り付けていきます。)
ぴったりハマりました。
接着剤が少しはみ出してくるので爪楊枝できれいに取ってください。
もし塗装面にはみ出しても、あとから塗料を塗ればわからなくなります。
はみ出した部分をきれいに取る方法は爪楊枝を斜めにカットしてください。
これをやるだけで一気にとれます。
はみ出す場合はできるだけ平らに。 エポキシ樹脂の接着剤は体積が減らないため平にしておくだけでかなり作業が楽になります。凸の状態で接着剤が残ると、あとで削らねばなりません。
これ重要
裏からの補強
スピーカーユニットを後ろから見ると4箇所縦に金属が伸びる部分があります。
ここに接着剤を爪楊枝で入れていきます。スピーカーの裏面につかないように注意してください。
スピーカー面はMDF素材なので、現状表面だけで固定されている状態です。サイドからの補強があると確実に強くなります。
5 裏蓋にスピーカーターミナル取り付ける
裏蓋は3.5mmの穴が空いています。
それにスピーカーターミナルをねじ込んでください。
右が赤(プラス)です。スピーカーケーブルの黒の線がある方がこの赤に繋がります。
ねじ込むと数mm裏からターミナルが出ている状態になります。
スピーカーからのケーブルをこのように接続します。
ゴールドのプレート同士が接触しないようにしてください。 ショートします。
ナットは7mmなので 7mmのナットを回すものをご用意ください。
取り付けは簡単。
スピーカーからのプレート→スプリングワッシャー→7mmのナットの順番です。
しっかりと スプリングワッシャーが平になるように閉めてください。
ターミナルの穴を縦にしておくとスピーカーケーブルが入れやすくなります。
ターミナルの穴になにか棒を通して固定してナットを締めていくと確実に閉まります。
どれ位ナットを締めたら良いのかというと…
ターミナルの赤 黒の帯が入ったパーツを最後まで締めていき、ベースの穴のあるパーツが一緒に回ってしまうならまだナットの締めが足りません。
ただ締めすぎるとターミナルのネジがきれてしまうので注意ください。
※締めすぎてネジが切れたら連絡ください。すぐメルカリで対応します。
こんな感じ。
ネジが閉め終わったら緩みどめにナットの頭に接着剤を付けておきましょう。
(ナットの経の外側に接着剤がはみでるとナットをスパナで回せなくなるのでネジの頭だけにしてください。自信のない方はスプリングワッシャーだけで十分止まりますので大丈夫です。接着剤をつけたとしてもスパナで簡単に締め直し緩めることは可能です。)
スピーカー面の接着と同じ様にサイドに接着剤を付けていきます。
ピッタリハマりました。できるだけツライチに 凹凸が出ないように箱の横に合わせて入れてもらえると美しくなります。15分ぐらいはずらしても大丈夫なので納得がいく位置にしましょう。
スピーカーが密閉型になるように裏から接着剤を隙間に入れていきます。(青の四角で囲った部分) スピーカー面は中から密閉型にしましたが、裏は外から隙間をなくして密閉型にします。
接着剤が十分固まったところで裏面のやすりがけ
先程の青の四角で囲んだ部分です。
接着剤の凸凹が取れたところで、輪郭だけまた塗装
綺麗に完成しました。
もう少し接着剤でパテ埋めをして、やすりがけを丁寧に行うとつなぎ目が全くわからなくなります。
6 パッシブラジエーターの取り付け
パッシブラジエーターがない状態で一度またアンプに接続してみて音をならしてみてください。
多分スカスカな音だと思います。
パッシブラジエーターでこの箱にふたをすることで密閉型の箱鳴りが体験できます。
接着剤を付ける前に、音楽を再生しながらパッシブラジラジエーターを上に乗せてみたり、外してみたり
音の違いを楽しみましょう。
箱の設計一つでここまで音が変わるのか!
と楽しんでいただけるかと。
ここがこのスピーカーに命を与える作業。 これを貼ることにより 音を閉じ込めます。
パッシブラジエーターの接着前に箱の中にゴミがないか取り除いておきましょう。
なぜ上から貼るのか? 普通パッシブラジエターは箱の内側から貼ります。
しかしそれでは、穴を開けた部分のサイドが見えてしまい、デザイン上汚くなります。
更にパッシブラジエーターを上から貼ることで、箱の内部容積の確保、上下のストロークの抜け感を確保しました。
パッシブラジエーターの裏面 接着面をヤスリで磨きましょう。
傷がつくことでしっかり接着できます。
裏の縁に接着剤を隙間のないように塗っていきます。爪楊枝で塗ると便利です。
上から接着です。斜めに置いていくだけ。
爪楊枝のうらで、しっかり接着できるように輪郭をトントンと叩いていってください。
接着剤がはみ出してきますが、爪楊枝でとっておくと跡が綺麗になります。
お疲れ様でした。
ひとまずスピーカーは完成です。
あともう一息。
他のスピーカーと違ってこのスピーカーには裏蓋を占めるためのビスなどありません。
ビズで裏蓋を取り付ける構造を取ろうとすると、ネジ穴のためのフレームやいろいろ構造を追加しないといけません。
その仕様が追加されるごとにスピーカー筐体の剛性があがり箱鳴りしなくなります。つまり外に音が響かなくなる。
接着剤での接着は一見原始的に見えますが、メーカーができないDIYだからできる事、それが音質にも影響し、実は理にかなった手法です。 内部容積も最大限に確保できます。
7 インシュレーター台の制作
これが台になります。
足は実際に材木屋さんに足を運んで色の良いメランティーの丸棒をセレクトしています。
足の部分を軽くヤスリがけしてください。
そうすることで右のような角が少し取れたやさしい感じになります。
あとは簡単。
22.5度の角度がついている方に、接着剤をつけ
つけるだけ
22.5度はほんと良くできた角度で、接着剤の粘着力だけでくっついています。
後ろ足はセンターに、前2本は90〜95mmぐらいの広さになるように開いてください。
足が床にきっちりつくのではなく、足が点で設置していて少し浮いているのが正しい状態です。スピーカーを点で支えるためにわざとそういう仕組を取っています。
あとは先ほどできたスピーカーを上に乗せて
完成です。
お疲れ様でした。
8 音を出してみよう
スピーカーケーブルとアンプを繋げます。
ルールは左のスピーカーはLに
右のスピーカーはRに
黒の線の入ったケーブルを赤にです。
電源、入力をつなげていきます。
入力はヘッドフォン端子に対応しているので、このようなヘッドフォンのプラグでもいいですし。
よくあるRCAケーブル(赤白のケーブル)でも入力対応可能です。
ライトニングのiPhoneからはこのような変換ケーブルが必要です。
iPhone購入時についてきたやつです。
再生したい機械に合うケーブルをご用意ください。
wifi接続で 音質がいいspotify+chromecast audio
これが一番talbot oneの性能が出ます。一皮むけた音質。
これを聞き出すとあとに戻れません。
ブルートゥーストランスミッターなどで
家中 どこでもアンプとスピーカーを移動させて再生することができます。
あとは再生してボリュームを調整するだけです。
TONEボタンを押すことで TREBLE 高音 BASS低音を調整できるようになります。
DIRECTは内部回路を通らない直結接続になります。
自分好みの音質に調整してみてください。
2-3日再生していると、スピーカーがエージングされ音にまとまりが出てきます。
パッシブラジエーターを付ける前と 確実に密閉型になり箱鳴り仕出した音の違いに感動されるかと思います。
再生する音楽のビットレートが高いほど実力を発揮してくれるサウンドシステムです。
spotify など再生されるときは必ず高音質に変更してください。
びっくりするぐらい音が変わります。
変更の仕方はこちらに記載させていただきました。
多少制作が大変ですが、音質を聞いていただくと間違いなく疲れが吹っ飛びます。
テストの音源としてtalbot one似合う音楽をセレクトしてみましたので是非ご活用ください。
talbot oneにおすすめの音楽 – talbotone
取り付け失敗 もしくはもう一回中を開けたい自体が発生した時
ネジで裏蓋を締めるスピーカーではないのでまた開けることは少ないと思います。
ほぼメンテナンスもいりませんし….
ただ吸音材を試したい。 中のナットを締め直したいなどいろいろ予想外の中を開けたい自体が発生するかと思います。
その場合はご安心ください。
カッターでパッシブラジエーターに傷をつけないようにエポキシ接着剤とゴムの接着面を切ってください。
一箇所カッターの歯が置くまで入ると手でゆっくりと引っ張ることでパッシブラジエターがはがせます。
これは剥がし方の参考イメージなので実際には箱側にエポキシ樹脂の接着剤が残ります。
きれいに剥がれますので、パッシブラジエーターも再利用できます。
パッシブラジエーターの接着強度は中からの空気圧にはしっかりホールドしてくれますがこうやって剥がすこともできる。じぶんで接着剤選んでおいてあれですが、神接着剤です。
問題は取り付けるときで、箱側の接着剤をカッターやヤスリで一回綺麗に剥がし、
塗装 そして接着です。
パッシブラジエター側の接着剤も取っておいてください。
接着剤で組み立てるキットですがこのパッシブラジエターの穴がメンテナンスの穴につかえます。
接着剤を剥がすのが少し面倒ですが、塗装すれば全くわからなくなります。